戦後知識人と民衆の間

赤澤史朗、北河賢三、黒川みどり
戦後知識人と民衆観
【在庫僅少】(5冊以下)

2014年6月刊
A5判並製 373頁
定価 3500円+税
ISBN978-4-87714-447-0 C1030

●目次
●書評
●関連書




山眞男、鶴見俊輔、丸岡秀子、藤田省三ら戦後知識人は、民衆と如何に向き合い、距離を感じ、共感し、知識人として生成あるいは変転していったか。その過程と、それぞれの生涯を通した思想と役割を明らかにしつつ、同時代の他の知識人との比較考察を試みる論考9編。

〈著者略歴〉

鬼嶋淳
(きじま・あつし)
1974年生まれ
佐賀大学文化教育学部 准教授
「1950年代の歴史叙述と学習方法―『昭和史』・歴史教育・生活記録」(大門正克編『昭和史論争を問う―歴史を叙述することの可能性』日本経済評論社、2006年)
「1950年代における農村医療運動の展開と地域社会―埼玉県大井医院を中心に」(『部落問題研究』205号、2013年6月)

松尾純子(まつお・じゅんこ)
1967年生まれ
法政大学大原社会問題研究所 兼任研究員
「民主主義の曲解―占領期の女性団体「民主化」政策の理念と展開」(『立教日本史論集』7、1998年)
「雑誌『青鞜』における「堕胎論争」の一考察―妊娠した原田皐月・伊藤野枝・平塚らいてうにとっての母になること」(法政大学大原社会問題研究所/原伸子編著『福祉国家と家族』法政大学出版局、2012年)

井上祐子(いのうえ・ゆうこ)
1963年生まれ
京都外国語大学 非常勤講師
『戦時グラフ雑誌の宣伝戦―十五年戦争下の「日本」イメージ』(青弓社 2009年)
『日清・日露戦争と写真報道―戦場を駆ける写真師たち』(吉川弘文館 2012年)

小沢節子(こざわ・せつこ)
1956年生まれ
早稲田大学ほか 非常勤講師
『「原爆の図」―描かれた<記憶>、語られた<絵画>』(岩波書店、2002年)
『アヴァンギャルドの戦争体験―松本竣介、瀧口修造 そして画学生たち』(青木書店、1994/2004年)

根津朝彦(ねづ・ともひこ)
1977年生まれ
立命館大学産業社会学部 准教授
「荒瀬豊の思想史研究―ジャーナリズム批判の原理」(『国立歴史民俗博物館研究報告』163集、2011年)
『戦後『中央公論』と「風流夢譚」事件―「論壇」・編集者の思想史』(日本経済評論社、2013年)

戸邉秀明(とべ・ひであき)
1974年生まれ
東京経済大学経済学部 准教授
「沖縄「戦後」史における脱植民地化の課題:復帰運動が問う〈主権〉」(『歴史学研究』885号、2011年10月増刊)
「現代沖縄民衆の歴史意識と主体性」(『歴史評論』758号、2013年6月)

黒川みどり(くろかわ・みどり)
静岡大学教育学部 教授
『共同性の復権―大山郁夫研究』(信山社、2000年)
『近代部落史―明治から現代まで』(平凡社新書、2011年)

赤澤史朗(あかざわ・しろう)
1948年生まれ
立命館大学 名誉教授
『靖国神社―せめぎ合う〈戦没者追悼〉のゆくえ』(岩波書店、2005年)
「占領期日本のナショナリズム―山田風太郎の日記を通して」(市川正人・徐勝編『現代における人権と平和の法的探求』日本評論社、2011年)

北河賢三(きたがわ・けんぞう)
1948年生まれ
早稲田大学教育・総合科学学術院 教授
『戦後の出発―文化運動・青年団・戦争未亡人』(青木書店、2000年)
『戦争と知識人』(山川出版社、2003年)

(本書刊行時点)






◆『戦後知識人と民衆観目次


はじめに・・・・・・赤澤史朗

溝上泰子論
―『国家的母性の構造』から『日本の底辺』へ・・・・・・鬼嶋 淳

丸岡秀子における知識人と民衆
―「いのちへの責任」を軸として・・・・・・松尾純子

写真家濱谷浩のグラフ・キャンペーン
  
―一九五〇年代総合雑誌グラビア頁の試み・・・・・・井上祐子

大石又七の思想
―「核」の時代を生きる・・・・・・小沢節子

桑原武夫の戦後思想
―ポルトレと戦後啓蒙期の批評を中心に・・・・・・根津朝彦

神島二郎の一九五〇年代と思想史研究の模索
 
―「民衆思想史」に至る史学史的文脈の再定位・・・・・・戸邉秀明

丸山眞男における「精神の革命」と「大衆」・・・・・・黒川みどり

藤田省三における知識人像と民衆観の変容・・・・・・赤澤史朗

鶴見俊輔の思想・方法と大衆の思想・・・・・・北河賢三
  *
あとがき・・・・・・北河賢三










書 評

●朝日新聞 2014年8月10日








◆関連書◆

 『藤田省三小論集 戦後精神の経験T 1954-1975』 飯田泰三・宮村治雄 編

 『藤田省三小論集 戦後精神の経験U 1975-1995』 飯田泰三・宮村治雄 編

 『夢ナキ季節ノ歌――近代日本文学における「浮遊」の諸相』 本堂 明 著

 『プロレタリア文学の経験を読む――浮浪ニヒリズムの時代とその精神史』 武藤武美 著

No image  『わたしの人生交響楽』 溝上泰子 著