戦後71年間で、とりわけ民主主義の後退が顕著なのが学校教育の現場。石原慎太郎氏が都知事に就任した1999年以後の東京都、そして神奈川県では、「日の丸・君が代」の強制をテコに、教員と児童・生徒が積み上げてきた校内デモクラシーが踏みつぶされてきた。この10年余りに何が起きたのか。現場での抵抗の記録と研究者たちの応答。
|
|
〈編者〉
■「学校に対する君が代斉唱、日の丸掲揚の強制を憂慮する会」(共同代表:粟屋憲太郎、田中正敬、山田昭次)
〈著者〉
■山田昭次(やまだしょうじ)1930年埼玉県生まれ。近代日朝関係史。立教大学名誉教授。学校に対する君が代斉唱・日の丸掲揚の強制を憂慮する会・共同代表。著書:『全国戦没者追悼式批判―軍事大国化への布石と遺族の苦悩』『関東大震災時の朝鮮人虐殺とその後―虐殺の国家責任と民衆責任』ほか。
■斉藤寿子(さいとうとしこ)1955年東京都生まれ。学校に対する君が代斉唱・日の丸掲揚の強制を憂慮する会・事務局。
■大貫明日美(おおぬきあすみ)1960年東京都生まれ。学校に対する君が代斉唱・日の丸掲揚の強制を憂慮する会・事務局、神奈川県立高校教員。
■藤田昌士(ふじた・しょうじ)1934年京城(現ソウル)生まれ。教育学。元立教大学教授。著書:『道徳教育 その歴史・現状・課題』『学校教育と愛国心―戦前・戦後の「愛 国心」教育の軌跡』ほか。
■安川寿之輔(やすかわじゅのすけ)1935年兵庫県生まれ。近代日本社会(教育)思想史。名古屋大学名誉教授。著書:『福沢諭吉の教育論と女性論』『福沢諭吉と丸山眞男―「丸山諭吉」神話を解体する』ほか。
■池田幹子(いけだみきこ)1948年東京都生まれ。元東京都立高校教員。
■根津公子(ねづきみこ)1950年神奈川県生まれ。元東京公立学校・都立学校教員。
■河原井純子(かわらいじゅんこ)1950年茨城県生まれ。元東京都立特別支援学校教員。
■渡辺厚子(わたなべあつこ)1950年福井県生まれ。元東京都立特別支援学校教員。
■三輪勝美(みわかつみ)1953年秋田県生まれ。元神奈川県立高校教員。
■大能清子(おおのきよこ)1959年大阪府生まれ。東京都立高校教員。
■黒田貴史(くろだたかし)1962年千葉県生まれ。学校に対する君が代斉唱・日の丸掲揚の強制を憂慮する会・事務局。
■田中正敬(たなかまさたか)1965年東京都生まれ。朝鮮近代史。専修大学教授。学校に対する君が代斉唱・日の丸掲揚の強制を憂慮する会・共同代表。著書:『地域に学ぶ関東大震災―千葉県における朝鮮人虐殺 その解明・追悼はいかになされたか』(共著)。
■大森直樹(おおもりなおき)1965年東京生まれ。教育学・教育史。著書:『日本の中国侵略植民地教育史 第1巻』『原発災害下の福島朝鮮学校の記録』『靖国神社と歴史教育―靖国・遊就館フィールドノート』(以上、共著)ほか。
|
|