訃報



 弊社前代表の松本昌次さんが、昨日、1月15日の昼ごろ、狭山市のご自宅近くの病院にて、息をひきとられました。享年91でした。

 今年の1月12日に息苦しさを訴えて入院され、そのまま亡くなられたとのことです。

 故人の遺志により葬儀の類はいっさいとり行わず、ご遺族のみで葬送に付されるとのことです。これも個人の遺志により、御香典等も一切ご遠慮されるとのことです。

 深くご冥福をお祈りいたします。

*  *  *

 松本昌次さんは1927年、東京出身。東北大学を卒業後、東京都立一橋高校の昼間・夜間部の時間講師をされていましたが、夏休み明けにレッド・パージでクビに。

 野間宏さんの紹介で1953年4月に未來社に入社。編集者として約30年多くの本づくりに携わられ、未來社を退職後の1983年に、同じ未來社の編集者だった米田卓史さん、秋山順子さんの3人で影書房を創立されました。

 20代後半から40代前半には、羽山英作の筆名で「新日本文学」等に評論等を寄稿されてもいました。

 これまで松本さんとともに仕事をされ、また松本さんが編集に携わった本や著書に影響を受けたという方も少なからずおられると思います。松本さんは3年前の2015年7月に影書房を退職され、代表取締役も退かれましたが、影書房といえば松本さんを想起される方も多いと思われますので、ここに訃報を掲載させていただきました。

 ここで多くを語ることはできませんが、それぞれの場所でそれぞれに故人を偲んでいただければ幸いに存じます。



 2019年1月16日
   影書房・代表 松浦弘幸






「松本昌次さんを語る会」のご案内


 今年2019年1月15日、松本昌次さんは亡くなりました。
 「戦後編集者」松本さんの「最後の本」(ご自身の言葉)が出来上がった今、その発刊に合わせて「松本昌次さんを語る会」を行ないたいと思います。
 松本さんは、ご自身の生の終わりを予感したとき、「葬儀や告別式の類はいっさい行なわないように、偲ぶ会やお別れの会もやってほしくない。ただ、ぼくを肴に考えたり批判したりするのはいっこうにかまわない」と言っていました。
 そこで、松本さんを「偲ぶ」のではなく、松本さんと「向き合う」会に、松本さんと「お別れ」するのではなく、松本さんを「継承」する会にできれば、と考えています。
 当日は、形式的な取り決めや段取りはできるだけなくし、松本さんの口癖の「率直に」があちこちで飛び交うような形になればと願っています。
 一人でも多くの方がたの参加をお待ちしております。また、お知り合いの方もぜひお誘いくださいますように、お願いいたします。

                                   2019年2月

●呼びかけ人(五十音順)
秋山淳子 石毛拓郎 内田三和子 岡本有佳 大道万里子 桂川 潤 栗原哲也 
小森明子 斎藤明子 斎藤次郎 鈴木恵美子 鈴木地蔵 鈴木伸男 富盛菊枝
平木美那子 船木拓生 米田 順 和田悌二 


・日時  2019年4月6日(土)13時半開場・14時開会~16時半閉会
・場所  文京区民センター 2-A会議室
    都営三田線・大江戸線「春日駅A2出口」徒歩2分
    東京メトロ丸ノ内線「後楽園駅4b出口」徒歩5分・南北線「後楽園駅6番出口」徒歩5分
    JR水道橋駅東口徒歩15分、都バス(都02・都02乙・上69・上60)春日駅徒歩2分
・会費  3000円(松本昌次著『いま、言わねば――戦後編集者として』代金と軽食代含む)

*会場設営準備のため、呼びかけ人とご協力いただける方は、13時までに会場にお越しください。
*上記松本さんの本をすでに入手していて必要ない方は、受付でその旨お申し出ください。その場合の会費は1000円です。

(問い合わせ先:一葉社 和田さん 電話 03-3949-3492)